献体とドナー登録の違いとは?エンディングノートへの書き方も解説

献体とドナー登録の違いとは?エンディングノートへの書き方も解説

「献体」という言葉をご存じでしょうか?
終活の一環として耳にしていても、実態については不明、という人もいるでしょう。
献体について解説するとともに、ドナー登録との違いも説明します。
また、デジタル遺産についても触れています。

目次

献体とは?

献体とは、死後、遺体を解剖学の実習教材として、大学病院などに提供することをいいます。この献体によって、医学、歯学の発展に協力できます。
ですが、献体には様々な手続きが必要です。
また、献体登録には条件が定められていて、誰でも行えるわけではありません。

献体は生前の登録が必要
献体には生前に献体登録をしておきます。登録方法から、実際の献体までの流れを、簡潔に解説します。

  • 献体篤志家の団体、医科もしくは歯科大学に申し込みます。申込書は、各都道府県の団体・大学に問い合わせて入手してください。各団体によって手続きは異なります。それぞれの様式に従って、申し込んでください。
  • 申込書に記入をしたら、郵送にて送ります。書類には自分自身の捺印と、肉親の同意の印も必要です。
  • 申込書が受理されると、会員証が送られてきます。この会員証は、献体登録をした証しです。不慮の事故などを想定して、常に携帯しておきましょう。会員証には団体名や死亡時の連絡先などが記載されています。なくさないように、管理してください。

献体の流れ

亡くなる状況にもよりますが、死亡したときに、病院から連絡があります。
このとき、献体について同意するかどうか、確認します。
同意すると、登録団体から葬儀会社に連絡がいきます。
お葬式を行ったのち、葬儀会社の搬送車で登録先の大学に向かいます。
登録団体から、遺体にて行う研究内容を記した書類が届きます。これに同意して、提出します。
後日、遺骨の返還時期などについて登録団体より連絡があります。
のちに、合同慰霊祭が執り行われるので、参列しましょう。そこで遺骨を引き取ります。

遺骨の引き取りは、原則として身内が引き取ります。もし、合同慰霊祭に参列できないとい場合、後日団体が送り届けてくれます。
また、遺骨を引き取ってから納骨まで期間が空いているなら、誰が、どこで管理するのかを、はっきりさせておきましょう。

献体できないケース

献体できないケースについて説明します。

  • 死亡時に親族の同意がなければならない
  • 遺骨の引き取りは必須
  • 事故などで遺体が激しく損傷している

仮に献体登録をしていたとしても、死亡時には2親等以内の親族の同意が求められます。このとき1人でも反対する人がいた場合、献体はできません。
また、死亡時に立ち会う親族や身内がいない場合(遠方、死亡など)も同様です。
生前からよく話し合って、同意を得ておきましょう。

また、献体すると、遺骨は通常1~3年後に返還されます。
これは、防腐処理に半年、実習期間が長期に及ぶこと、大学などで組まれているカリキュラムによって、すぐには解剖されない可能性がある点から来ています。
そのため、長ければ3年以上かかることも考えられます。
ですので、遺体を提供する前に、お葬式を行うのが一般的です。

事故などによって、遺体の損傷が激しい場合も献体できないことがあります。恐れずにいえば、解剖学の教材としては、遺体がきれいな状態であることが望ましいのです。

ですが、病気や障害を持っている遺体の場合、受け入れ先によって対応が変わってきます。ほかの遺体と比較して、医学の面で役立てられることもあります。
持病や障害があり、献体を希望している場合、事前に相談してみるとよいでしょう。

以上が、献体における基本的な情報です。

献体への誤解

近年、献体登録をする人が増えました。過去、献体に提供される遺体は少なく、大学病院などは苦労してきました。そこで、献体について深く知ってもらおうと活動する団体によって周知された今、増加傾向にあるのです。
「死後、自分の遺体を役立ててほしい」という思いを持って登録している人がほとんどです。
ただ、それだけが理由ではない登録者がいることも、事実です。

献体は、その性質上、遺体の火葬は大学病院側が行います。そして、その費用は大学側が負担します。
それにより、家族の費用負担を減らせると考える人もいるのです。

また、身よりのない高齢者が献体を選ぶケースも増えています。
その場合、大学側で遺骨を引き取り、お墓に入れ、供養してくれることもあります。

とはいえ、あくまで大学側の負担する費用は火葬費用のみです。それに、遺族が遺骨を引き取らなければ、献体できません。
葬儀費用などは遺族負担ですので、注意してください。

ドナー登録とは

これまで、献体について解説しました。
では、ドナー登録と献体はどう違うのでしょうか?
まず、ドナー登録について説明します。

ドナー登録とは、本人が脳死あるいは心臓停止後に臓器を提供し、移植に用いられることを指します。
保険証の裏側などで、臓器提供への意思表示欄が設けられているのは、ご存じでしょう。
提供するか、しないかなど記入できます。
空欄になっているなら、この機会にご自身の意思を表しておくとよいでしょう。

「提供しないのに、わざわざ記入しなきゃいけないの?」
と思う人もいるでしょう。
実は、臓器提供は、本人の意思が不明瞭な場合、家族の同意があれば可能なのです。
そのため、提供したくない・しないという意思を、表明しておきましょう。

また、臓器提供において、提供する側がなにがしかの費用を負担することはありません。
そして、善意に基づく行為であるため、謝礼・報酬も発生しません。
更にいえば、臓器売買は日本では犯罪です。提供側が謝礼・報酬を求めてはなりません。

臓器提供後の遺体は、傷口が目立たないように縫合されています。また、ガーゼなどで覆って、目に触れないように処置されます。提供した臓器の代替として詰め物をする、ということもありません。
提供した臓器が眼球の場合、義眼を入れ、まぶたを閉じた状態で戻ってくるケースもあります。

献体との違い

献体と異なる最大の点は、「家族の同意があれば臓器提供できる」ことでしょう。

献体は、生前の本人と、2親等以内の親族の同意に加え、死後も親族の同意がなければ成立しません。
一方、ドナー登録は死後、家族の同意があれば臓器提供ができます。

また、臓器提供は、その術後に遺体を搬送し、お通夜やお葬式を行います。
献体は死後48時間以内に大学病院へ搬送しなければなりません。そのため、お葬式もコンパクトなものになると予想されます。

エンディングノートへの書き方

献体もしくはドナー登録は、自分の意思だけでは決定できません。
家族の中には遺体を刻まれ、解剖することに抵抗がある人もいるでしょう。

また、お葬式などで別れを惜しむ時間を十分に取りづらい点や、死を受け入れづらく、気持ちの整理がつかない、ということも考えられます。
生前からよく話し合って、家族の理解を求めましょう。

エンディングノートへの記入は、それからにしておいた方がトラブルを防止できます。

また、スマートフォンの普及に伴って、銀行などの重要な情報をデジタル管理するのもメジャーになりました。
それだけに、本人の死後パスワードやIDが分からず、遺族が困惑する状況が問題視されています。

デジタル遺産の扱いについて

スマートフォンで管理できるものは多岐に渡ります。重要な個人情報でさえ扱っている点では、最も小さな金庫といっても過言ではありません。

死後、遺影に用いる写真を写真フォルダから探すのは、すでに珍しくありません。
そのほか、銀行の口座番号や暗証番号などの個人情報を、すべてスマートフォンで管理している人もいます。
そうした情報・端末へのアクセスに、パスワードやIDの入力は必須です。
それが分からないとなると、遺族は困ってしまいます。
そうした事態を避けるため、エンディングノートには、各情報のパスワード・IDを記入しておきましょう。端末のパスコードも併せて記録してください。
以下の記事に詳細をまとめてありますので、ご参照ください。

献体とドナー登録は、内容に差はあれど、社会的に大きな意義のある行為です。
登録する人も、その身内・親族の人も、献体やドナー登録が持つ意味をよく理解した上で、互いの意思を尊重できるよう願っています。

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